金沢は深谷温泉の旅館、元湯石屋さんの改装に伴って、テーブルをデザインさせて頂きました。
建築設計ははっぱさんこと橋本建築造園設計さんです。余談ですが石屋さんにある能舞台で行われたはっぱさん夫婦の結婚式は素敵でした。その頃から改装は部分的に継続されていたようでしたが、今回は石屋さんご自身の住居部分の改装という事で、そのダイニングテーブルを製作させて頂きました。
材料はタモの無垢板を使用し、洗練された和風の空間に合うようなテーブルを考えました。
天板と脚の取り合い部分、ややもすると重たい雰囲気になってしまいがちな木の塊同士ですが接合部のラインに変化を持たせる事で塊感を軽減しています。製作して頂いた家具職人の田子さんには「こんな面倒くさい事は俺らはやらん」と言われましたが、田子さんの腕でいいものに仕上げて頂きました。
ウェグナーのYチェアの高さに揃えたテーブル天面。
仕上げは柿渋を塗った上に植物性のオイルで仕上げています。手触りがとてもいいです。
木の割れ止めのちょうちょ。デザインのアクセントにもなっています。
固くて色も違う材、花梨を使用しました。
なんと言ってもこのタモの木目が奇麗です。
こちらも田子さんの目利きのお陰。
木の中も割ってみるまで分からないという、まるでマグロの仲買の世界のようだと言う事をいろいろと教えて頂きました。
(今回は丸太で買った訳ではありません。)
オーダー家具は出来上がったとたんに自分の手を離れていってしまうのでとても寂しい。
鉋をかける田子さん。
元湯石屋さんの外観です。
金沢の奥座敷と呼ばれるにふさわしい、金沢の街中から外れた自然の中での佇まいです。
落ち着いた雰囲気のエントランス。
う〜ん。
是非今度は泊まりで行きたいです。