普段商品開発のお手伝いをさせて頂いている時計メーカー、タカタレムノスから2つの新商品のお知らせ。
どちらも木という題材を扱った形の時計ですが、その表情はそれぞれに個性的です。

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安積朋子さんがデザインした「cube」。
木のブロックを模したアルミ鋳物による製造ですが、今までのアルミ鋳物というイメージを感じさせない、暖かみのある商品になりました。
商品の印象は柔らかいですが、製造方法はとっても頑固。
キューブの6面すべてに杉の木目を模した凹凸が入り、尚かつ中は空洞で鋳造には中子(なかご)という別パーツが必要となります。
とにかくこの形状をアルミ鋳物でつくるのはとっても難しいのです・・
製造している鋳物の型をご紹介(していいのかな?ダメだったら言ってください・・)。

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まるでピラミッドのように砂の型に埋め込まれた「cube」の型。
木目の一本一本が上下の型からスムーズに外れるような傾斜をつくってあるのです。
自然の木の木目は当然そんな鋳物の都合を考えた傾斜はついていません。
なので、すべての木目を鋳物の型に合わせた傾斜を付けながら再現することに・・
塗装もしてあるのでぱっと見はアルミでできているとは分からないかも知れません。

cube
http://blog.lemnos.jp/?eid=97111


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そして五十嵐久枝さんデザインによる「cake」
厚みのある無垢のタモ材をくり抜いて時計の枠にした、とても贅沢な時計です。
思わず手に取りたくなる木の表情はオイルフィニッシュならではのもの。
今までの商品開発の中では、塗装行程の手間や、汚れに対する消費者の認識の違い等、つくり手や売り場の都合から避けられてきたオイルフィニッシュですが、常に木を生かしたデザインをされる五十嵐さんのお陰で、従来のやり方から一歩踏み出すことのできた時計です。

cake
http://blog.lemnos.jp/?eid=97108


お二人のそれぞれの「木」の時計。
是非お店で手にとってみてください。




誰のためのデザイン?--認知科学者のデザイン原論
ドナルド・A. ノーマン (著)






来週末16,17日に行われるイベント「のとじま手まつり」のプレイベントを行いました。
当日の本部と子供達の体験ブースに使用するための竹ドーム、スター★ドームの制作です。

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まずは切り出した竹をダンプで運びました。7m弱の真竹。
ロープ一本で竹をしっかり固定する某キャンプ場の管理人さんの技。勉強になります。

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スター★ドーム公式ページで購入した「孟宗竹用竹割器」の威力。
公式スター★ドームは孟宗竹で作るんですね。。

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竹の絨毯。墨入れして、連結していきます。

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あっという間にお昼。
一部のメンバーがドームづくりよりも力をかけて作った流しそうめんです。
能登島のカフェ「なごみ茶屋」の白山さんが作ってくれたそうめんと新米おにぎり、しばたけのお汁を頂きました。

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子供達も大喜びの流しそうめん。

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ロン・ミュエックの作品?ではなくスター★ドームの模型に捕われたうちの関取。
模型は高畑圭介さんが作ってくれたものです。

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気を取り直して組み立て作業。
前回試作した時には竹が割けてしまったのですが、今回は慎重に。

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今回のドームはでかい!です。
円周24m、中心の高さ3.8m。

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今回は欲張って2個も制作してしまいました。
皆様お疲れさまです。
手まつり最終日には2個のドームをくっつけてスター★ボールにしてWeランドの芝生広場に転がして遊びたいなあ・・


来週16,17日は全国から80組のクリエイターが能登島に集結するイベント。
クリエイターズマーケット2010のとじま手まつり
に是非遊びにきてください!

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宇宙船地球号操縦マニュアル (ちくま学芸文庫)
バックミンスター フラー (著)





2010年9月29日

大畠 裕展

前回に引き続き展覧会情報。
毎年この時期に新宿の椿近代画廊で行われている、大畠 裕さんの個展です。

http://www.tsubaki-kindaig.co.jp/exhibit.html

大畠 裕展
建築家 白井晟一設計の建物のフロッタージュ
2010年9月27日(月)〜10月9日(土)
椿近代画廊
11:00-18:30 (日曜休廊)

大畠さんともヴェネツィアでの出会い。
壁や地面のフロッタージュをライフワークにしている大畠さんがヴェネツィアでの制作で滞在した際、制作風景の撮影を依頼され、制作に日夜同行したことがありました。
ヴェネツィアの観光エリアから外れた地区で4m四方のキャンバスを道ばたや人の家の壁に構わず広げてひたすら擦るという大畠さんの行動に住民が怪しんだり、時には警官が停めに来たことも・・
大畠さんはイタリア語がしゃべれないので必然的に僕がすべてのトラブルの間に入ることになり四苦八苦したのですが、それにも増して大畠さんの作品には圧倒されました。
自身で継いでつくった巨大なキャンバスに自作の特殊な接着剤を付け、狙った壁や地面にキャンバスを配置し、4つ角に釘を打って固定すると数種類のローラーでくまなく擦り付けます。
すべての面を擦り終えるとキャンバスを剥がし、そこで剥がれ落ちた壁の土を採取して持ち帰るとその後はアトリエでの作業。キャンバスに写し取った壁のテクスチュアや色の上にさらに採取した土等を定着させて完成させるのです。
壁が作られたときから刻まれてきた、時を写し取ったかのようなキャンバスの表情は、作家の自己表現というよりは壁の記憶を残す媒体として存在する意味があるものになっている気がします。



ミラノのデザイナー細江勲夫さんの事務所を訪ねられたのも、文化人類学者の山口昌男さんを知ったのも大畠さんのお陰でした。
山口昌男さんが札幌大学の学長だった時に親交があったそうで、大畠さんの作品のことを書いた文章がありました。
http://www.sapporo-u.ac.jp/gallery/yutaka/contents.html


「敗者」の精神史
山口 昌男



2010年9月26日

土田康彦展

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ツッチーこと土田さんは言うなれば僕の恩師です。
師と言うには歳がそこまで離れていないのでなんとなくしっくりとこないのですが、
大学をでた後ヴェネツィアに渡って僅かひと月の、イタリア語もまるで分からない僕を、会って数分の会話で翌日からのムラノ島の彼がデザインディレクターを務めるガラス工房の仕事に誘ってもらいました。
カルロスカルパの建築に興味があってヴェネツィアに滞在していた僕は、スカルパがムラノ島のベニーニの工房で職人達とガラスの作品も制作していたことを聞いていたので、そんなガラスの世界のことを知れると思い、喜んで工房の仕事をさせてもらいに行きました。
そこから、ガラスのことも何も知らない僕に、パスタの食べ方から料理、ムラノ島の方言、プロとしての仕事の仕方まで本当にたくさんのことを教えて頂きました。

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2008年にはヴェネツィア国際美術展「OPEN」でもグランプリをとり、現在はアーティストとして活躍するツッチーの作品、お近くの方は是非!





戦場のピアニスト [DVD]



発売して二ヶ月足らずですが大変ご好評を頂いている"notodesign iPhone case"、ナチュラルタイプの使用後3ヶ月の色合いと、梱包イメージの紹介をHPに追加しました。

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こちらは梱包イメージ。

ついでにaikoの工房内も少し覗き見。

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型で形をつくった後、乾燥中のケースの片面達です。
一番人気のアンバーブラウンが多いですね。

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削り節のような革の削りカス。制作の際、愛子さんが丁寧に微調整をする時にでるものです。

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作業中の愛子さん。

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それぞれにメモ書きしてあるこの白い革の端切れ達は・・
以前ちらっとご紹介したホワイトバージョン、実はまだまだ検討中です。
白の白さ加減をコントロールすることが想像以上に難しく、いろいろと試していただいています。

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こちらは、
愛子さんの旦那さんで木工作家の圭介さんの作品のようです。
竹を伐ってくるところから始まり、細かく裂いて、編む。
その後の漆塗りの仕上げまですべて自身でする恐ろしい人です。
性格は仏のような人なんですけどね。

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ヒョウタンのような、有機的な形を削りだしたお皿も見つけましたよ。
今後どんな作品を作られていくのか、とても楽しみです。




小さな森の家--軽井沢山荘物語





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