基礎工事が始まりました。

基本設計後に、およその位置で地盤調査を行ってもらった所、とっても地盤の良い土地であった為、地盤改良の必要がなく基礎工事に進むことが出来ました。 

DSC_6463.jpg

掘り方を行い、砕石を敷き捨てコンクリートを打設します。

今回はフラットベット基礎という、立ち上がった部分が全てフラットになる形態の基礎を採用しています。

この状態では、盛り上がった部分がスラブ。溝になっている部分が地中梁となる部分です。


DSC_6611.jpg

そして配筋工事。


今回は、構造設計を地元七尾出身で横浜で構造設計事務所をされているASD構造設計さんにお願いしました。

同世代ながらも、経験豊富な方で、いろんなことに細かく対応して頂き感謝です。


ASD構造設計 http://www.asd-jp.com/


DSC_6646.jpg

無事配筋が終わった所で、瑕疵担保保険の配筋検査に担当の方がやって来ました。

能登デザイン室兼自宅が建つここ能登島は、都市計画区域外のため、確認申請が不要です。その為建設中に行われるのはこの瑕疵担保保険の検査のみ。少々緊張します。


DSC_6675.jpg

最後に晴天続きのおかげで天気の心配をすることもなくコンクリート打設の日です。

今回お願いしたコンクリートの配合は24-15-25。

最初の24は、コンクリートの設計基準強度。この時期の温度補正をいれると+3になり、実際の強度(呼び強度)は27N/mm2です。


2番目の15(単位はcm)という数字はスランプ値。

まだ固まる前のコンクリートを筒状のものに入れて、ひっくり返して筒状の物から出した時、どれくらい沈むかを現す値です。


そして、3番目の数字は生コンに入っている骨材の最大寸法の大きさでMAX25mmのものが入っているということになります。


DSC_6750.jpg

現場に到着した生コンを検査してくれる検査員の方。

強度は、1週間後と4週間後に出てきます。

その場で調べたのはスランプ値。14cmという値でした。


DSC_6758.jpg

コンクリート打設は、"生"モノを扱うという事で、大人数で時間の勝負です。


DSC_6773.jpg

型枠屋さん、ポンプ屋さん、生コン屋さん、左官屋さん、現場監督。

それぞれの役割を果たしながら、無事コンクリート打設も終了致しました。


DSC_6791.jpg

約8日間の養生期間を経て、6/12に建て方が始まります。


taguchi
2013年6月 8日

箱名の田んぼ

DSC_6685.jpg

今年からもう一枚田んぼをお借りすることになりました。
現在自宅兼事務所を建設中の曲(まがり)という集落にある、箱名という谷間の棚田の一枚です。

今まで育てていた田んぼとのコンディションの違いには驚きました。
まず土が赤土で粘土質、そして谷間なので水がとても豊富です。
畦から水が滲み出てくるので田んぼの中にもう一つ畦を作って水を制限するほど。
山水なので水が冷たく、日射量も平地に比べて少なく寒暖の差が激しいので苗の生長も遅いです。
雑草の勢いも心無しか弱い気も・・。

DSC_6681.jpg

そしてこちらの田んぼでは、手植えではなくdoppoの藤井さんに田植機で田植えをして頂きました。
田植機での田植えはやはり手植えほど丁寧には植えられないようで、田んぼの中の高低差によっても苗が植えられる深さが違ったり、本数が変わったり歯抜けがあったりします。
そんなところを後から手で植え足していきます。

DSC_6683.jpg

この環境の違いが米の味にどう影響するのか、
収穫の日が今から楽しみです。



DSC_6127.jpg

珠洲にあるパン屋さん、古川商店で使われていたケーキの型がまたいくつか倉庫の奥から発見されたようです。
さっそくあっただけのパン屋さんの眠っていた時間を時計にしてみました。
できた数だけ限定発売中です。価格は10,500円です。
ご希望の方は当HP問い合わせフォームよりお申し込みください。

※今回の製作分は完売いたしました。また製作予定ができましたらこのblogにてお知らせいたします。


パン屋さんの時計紹介ページ
http://www.notodesign.jp/works/2009/06/panclock.html

2013年5月20日

刻み2

DSC_6025.jpg

大工小屋では棟梁の元で何人もの大工さんが入れ替わり仕事をしています。
その技は本当に見事、様々な道具を使い分けてどんどんと木を刻んでいきます。

DSC_5772.jpg


DSC_5813.jpg

長ほぞの先、よく見なければ分からないのですがほぞの横の面に鉋で削って微妙なテーパーを作っています。差し込み易くするということと、後で車知栓という斜めの楔を打った時に打てば打つほどキツく締まっていくというもの。
昔の大工さん達が考えたことがずっと伝わってきていて、ここは竿車知継ぎと言うだけでその仕口が日本全国の大工さんにはできてしまう、大工技術と言うのはそんな完成された素晴らしい技術体系なんだと松井先生は言っていました。

DSC_5987.jpg

大工さん達は黙々と仕事をこなしていて、いちいち説明してくれる訳ではないので、まだまだ僕には見えていない秘密がいろいろとありそうです。

DSC_5988.jpg

墨付け用の型

DSC_6000.jpg

奇麗に面とられた長ほぞ。

DSC_6181.jpg

鑿を叩く音が一日中響いています。

DSC_6131.jpg

道具のひとつひとつにも見入ってしまいます。

DSC_6136.jpg


DSC_6174.jpg

金輪継ぎの仕口。
真ん中に楔をひとつ打ち込むと外れない強固な継ぎ手。登り垂木をのせる敷桁に使います。

DSC_6217.jpg

昔はこんな職人さん達の手仕事がもっと身近にあったのでしょう。
それでも今回呼ばれてきている方達は皆年配の方々、昔は手刻みの仕事をしてきたという人達ばかりですが、最近はほとんどその腕を振るう機会もないとのこと。40歳以下の大工さんではしたこともない人もざらだとか。
大工さん達の技術、なくてできないのならば仕方がありませんが、あるのに使わないのは本当にもったいないです。是非その技を伝授する機会を多く作って引き継いでいきたいものです。



2013年5月16日

遣形(やりかた)

大工さん達が来て、遣形(やりかた)を行いました。
遣形とは家が建つ位置、そして高さの基準を決める大事な作業です。

DSC_6155.jpg

まずおおよその基礎の位置からちょっと離れた所に遣形杭(やりかたぐい)を打っていきます。

DSC_6157.jpg

遣形杭に水平に貫を取り付けます。
水貫とも言います。昔はこの水平をだすために中央にバケツを置いてそこからホースで水を延ばし、ホースの水のレベルに合わせて水貫の高さをだしたとか。ホースがない時代はどうしていたのでしょう・・
今はレベルをだす機械を使って簡単に水平が決められます。

DSC_6165.jpg

そして水貫の側面に棟梁自ら、尺棒を使って柱芯の寸法を印していきます。

DSC_6169.jpg

柱芯に水糸を張ったところ。
ここから垂直に何ミリ降りた所に基礎の天端を合わせる、という風に基礎の正確な位置が決定されます。

DSC_6162.jpg

これから工事を進めて行くにあたって、すべての基準を決めるのがこの遣形。
この後の家の位置、向きの変更はできません。

水糸を張ってから家の向きを微妙に調整しました。
設計した家は建物が受ける季節の熱環境負荷を考慮して東西方向に長い形にしてあるのですが、少し北東に傾けてて祖母ヶ浦(ばがうら)の岬方向を向くようにしました。祖母ヶ浦は妻の先祖のお墓があることもありますが、夏至には太陽が岬の先の海から登ってくるのが眺められます。夏至に早起きしてそれを確かめにきたのはもう一年も前、今年の夏至にはやはり間に合いませんでした・・




前の5件 31  32  33  34  35  36  37  38  39  40  41