少し前のお話。
家を建設中の土地は、石が多くて地盤が堅いところだと言われていて、
案の定ユンボでの整地の最中にも大きな石がごろごろでてきていました。
その石を何とか利用できないかということで相談したのが島の石屋さん「青山石材店」。
島でも固いと言われている閨(ねや)の石、その閨という在所に工場を構えています。
島の石は固くて、水はけもよく、柱を据える束石にしてもコンクリートよりもよいというお話だったので、通し柱を据える束石を作って頂くことにしました。石が水を吸うという話も聞いたのは初めてで驚きでした。
青山さんの話し振りでは、青山さんにとって石は感覚的には木のような自然素材という感じで話しているのが印象的でした。
青山石材の息子さんにでてきたばかりの石をユニックで取りにきて頂きました。
この石の大きさで数百キロはあり、とても人の手では運べません。
一本のロープを引っ掛けて石を起こし、もう一本のロープを掛けて持ち上げる、そのロープさばきも見事です。
石をユニックに積んで閨の工場に移動、曲の現場から10分ほどです。
工場には様々な石が加工されて置いてあります。
目に留まった道具は「たいぶり」。
田植え前の田んぼをならす道具。
大きくて使いやすそうな形です。大工さんに作ってもらったのだとか。
ちなみに青山さん親子は島では少ない自然農法での米づくりを試してみているのだそうです。
そうこうしているうちに石が石切台の上にセットされていきます。
特大の円盤状のカッターが吊られているだけの妙にがらんとした空間。
飛び散った石の粉の跡が壁から天井まで白く残っています。
石切台の上に置かれた我が家の石。
石も妙に生き物であるかのような気にさせられます。
切るラインを慎重に見極め、下の隙間にスペーサーをハンマーで差し込み、石が動かないように固定してく青山さん。
外見から、石の中身を想像してなるべく使える部分を歩留まりよく取り出すにはどこで切ったらよいかを考えるのだとか、この辺りはまるで木の丸太を製材する人が木目を読むように、石の目を読むのだそうです。外見に現れている石の線が中まで続く割れなのか、外見上だけの傷なのか、また石の芯にあたる部分があるということも木に似ています。芯は固く、その周りにあたるところは割れやすいのだそうです。
周りを見ればいろいろな種類のグラインダーの刃が目につきます。
ゴーンという大きな電流が走る音とともに、水しぶきをあげながらすごいスピードで回転するカッターがゆっくりと石の上を左右に動き始めます。
左右に動きながら徐々に下へとカッターが移動していきますが、そのスピードは本当にゆっくりで石の一面をカットするだけでもかなりの時間がかかります。
それでも確実にカッターは石の中へと滑り込んでいきます。
切り終えた石の断面を覗き込む青山さん。
どうやら大きなヒビが石の中を走っていたようです。
残念ながら束石にするにはいまいちの状態だそうです。
もうひとつ大きな石を切る算段をする青山さん
六面を切り落とすと奇麗でおとなしい石の塊になっていました。
特殊な工具で柱の位置を決めるダホ穴を掘ります。
様々な種類の砥石やカッター。
こうして出来上がった、島の束石達。
泥にまみれて荒々しかった岩は既になく、あまりにもつるっとして奇麗な石の表情です。
100年かけて育った木は構造材にしてからも100年は保つと聞きますが、
石が育つ年月はどれくらいのものになるなのでしょう・・。
今回青山さんに作って頂いた15個の束石には通し柱の下でしっかりと家を支えてもらおうと思います。
普段生きているものを解体する現場を目にすることはあまりありませんが、
石とはいえ自然から採ってきた生の素材を扱う場所は独特の雰囲気がありました。
こちらは島の石で作った石臼だそうです。
どうしたらこんな風に丸く石を切れるのでしょう、
次回は石臼の作り方を是非見せて頂きたいです。
家を建設中の土地は、石が多くて地盤が堅いところだと言われていて、
案の定ユンボでの整地の最中にも大きな石がごろごろでてきていました。
その石を何とか利用できないかということで相談したのが島の石屋さん「青山石材店」。
島でも固いと言われている閨(ねや)の石、その閨という在所に工場を構えています。
島の石は固くて、水はけもよく、柱を据える束石にしてもコンクリートよりもよいというお話だったので、通し柱を据える束石を作って頂くことにしました。石が水を吸うという話も聞いたのは初めてで驚きでした。
青山さんの話し振りでは、青山さんにとって石は感覚的には木のような自然素材という感じで話しているのが印象的でした。
青山石材の息子さんにでてきたばかりの石をユニックで取りにきて頂きました。
この石の大きさで数百キロはあり、とても人の手では運べません。
一本のロープを引っ掛けて石を起こし、もう一本のロープを掛けて持ち上げる、そのロープさばきも見事です。
石をユニックに積んで閨の工場に移動、曲の現場から10分ほどです。
工場には様々な石が加工されて置いてあります。
目に留まった道具は「たいぶり」。
田植え前の田んぼをならす道具。
大きくて使いやすそうな形です。大工さんに作ってもらったのだとか。
ちなみに青山さん親子は島では少ない自然農法での米づくりを試してみているのだそうです。
そうこうしているうちに石が石切台の上にセットされていきます。
特大の円盤状のカッターが吊られているだけの妙にがらんとした空間。
飛び散った石の粉の跡が壁から天井まで白く残っています。
石切台の上に置かれた我が家の石。
石も妙に生き物であるかのような気にさせられます。
切るラインを慎重に見極め、下の隙間にスペーサーをハンマーで差し込み、石が動かないように固定してく青山さん。
外見から、石の中身を想像してなるべく使える部分を歩留まりよく取り出すにはどこで切ったらよいかを考えるのだとか、この辺りはまるで木の丸太を製材する人が木目を読むように、石の目を読むのだそうです。外見に現れている石の線が中まで続く割れなのか、外見上だけの傷なのか、また石の芯にあたる部分があるということも木に似ています。芯は固く、その周りにあたるところは割れやすいのだそうです。
周りを見ればいろいろな種類のグラインダーの刃が目につきます。
ゴーンという大きな電流が走る音とともに、水しぶきをあげながらすごいスピードで回転するカッターがゆっくりと石の上を左右に動き始めます。
左右に動きながら徐々に下へとカッターが移動していきますが、そのスピードは本当にゆっくりで石の一面をカットするだけでもかなりの時間がかかります。
それでも確実にカッターは石の中へと滑り込んでいきます。
切り終えた石の断面を覗き込む青山さん。
どうやら大きなヒビが石の中を走っていたようです。
残念ながら束石にするにはいまいちの状態だそうです。
もうひとつ大きな石を切る算段をする青山さん
六面を切り落とすと奇麗でおとなしい石の塊になっていました。
特殊な工具で柱の位置を決めるダホ穴を掘ります。
様々な種類の砥石やカッター。
こうして出来上がった、島の束石達。
泥にまみれて荒々しかった岩は既になく、あまりにもつるっとして奇麗な石の表情です。
100年かけて育った木は構造材にしてからも100年は保つと聞きますが、
石が育つ年月はどれくらいのものになるなのでしょう・・。
今回青山さんに作って頂いた15個の束石には通し柱の下でしっかりと家を支えてもらおうと思います。
普段生きているものを解体する現場を目にすることはあまりありませんが、
石とはいえ自然から採ってきた生の素材を扱う場所は独特の雰囲気がありました。
こちらは島の石で作った石臼だそうです。
どうしたらこんな風に丸く石を切れるのでしょう、
次回は石臼の作り方を是非見せて頂きたいです。