今年からバインダーという稲刈りの機械が我が家にやってきました。
中能登町で米づくりをしている友人からの借りもらい品。
このバインダーというやつは稲を「刈って縛る」ところまでを自動でしてくれる、
手刈りからコンバインに移行する時期の短い合間に使われたちょっと珍しい機械です。
コンバインでは刈って即脱穀までをしてくれますが、脱穀された米は乾燥機に入れる必要があります。
その点このバインダーは刈った藁ごと縛ってくれるので、それをハザ干しして天日乾燥することができます。
コンバインで刈るよりも手間はかかりますが天日乾燥の方が美味しいお米になり、刈った藁も束ねて保存でき利用することができます。
前年まではおばあちゃん達に手伝って頂いていた稲刈りですが、今年はこのバインダーで!と意気込み自分達だけで稲刈りに臨みました。
ところが、この機械の扱いが想像以上に難しい。
連日の雨で田んぼが乾いておらず、泥だらけの中の稲刈り、バインダーのタイヤが泥に沈み身動きが取れなくなってしまったのが初日。この雨と今年はよく太った籾のお陰でほとんど寝てしまった稲達が機械に絡み付き刈るのもままなりません。
泥だらけになりながら田んぼの中で悪戦苦闘していると、たまりかねた通りすがりのお年寄り達がいろいろとアドバイスをしていってくれます。
「田んぼをもっと乾かしておかなければだめだ」
「倒れた稲の正面から刈るのではなく、稲を起こしながら刈ったらどうだ」
「田んぼを廻りながら刈るのではなく、一方向に刈ってみろ」
とか、事細かに指示を頂きます。
そんなアドバイスのお陰で何とか持ち直し、徐々にバインダーを使いこなすことができるようになってきました。
最初に刈った稲から最後に刈った稲との時間差はなんと4日(その間子供の運動会やら何やらもありましたが・・)。
最後の稲をハザに干し終えた時には最初の稲はかなり乾いていそうでした。
これではお米の乾燥にばらつきが出て含水率が一定にはならないかもしれません・・味にも差がでてくるだろうか。
どうせ自分達で食べるお米だしまあいいかと開き直りつつ、
この苦い経験は来年からの米づくりにも活かしていかねば・・
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