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アテイエの屋根は黒光りする瓦を置きました。
この辺りでは能登瓦(のとがわら)と呼ばれています。


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能登瓦の特徴は厚く釉薬が塗られ、高温で焼成されることで、
能登の厳しい自然にさらされても半世紀はゆうに保つというその耐久性です。
海からの塩分を含んだ風雨にさらされる海沿いの建物でも、錆びることなく年月に耐えてくれる頼もしい材料です。

そして、その風土に適した素材が各々の家に使用されることで、
集落の景色をつくり、能登の自然と一体化した美しい風景となってきました。


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アテイエが位置する能登島曲町の在所の風景です。
湾になった地形に沿って家が立ち並び、高台から望めるこの黒瓦の家並みに、
私たちは家を建てるずっと前から心引かれていました。

曲に限らず、能登の美しい里山里海の風景に欠かせないのが黒瓦の家並みです。
年月を経て、我が家もこの風景に馴染むような家に、という思いで、
この土地で建てるからには能登瓦しか無いと思っていました。


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対岸から望むアテイエ。
集落から少し間をおいて佇むアテイエの屋根は、心なしか瓦が他の屋根よりも青く、浮いて見えます。
年を経るごとに集落に馴染み、曲の風景の一部となることを望んでいます。