2014年3月18日

自然素材の外壁


天気の良い日を見計らって外壁の施工です。
素材は高千穂シラスのそとん壁という自然素材100%の外装材です。

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まずはミキサーで素材の調合。

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左官屋さんがコテを自在に操り壁をみるみる塗っていく作業をみているのはとても気持ちがいいです。

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しかし通常の左官素材と勝手が違い塗るのが非常に難しいとおっしゃっていました。

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上塗り後、暫く時間をおいてある程度乾燥したところ仕上げの表情をつけていきます。
一条波仕上げという、専用のブラシを水平に擦り付け細かい横線の模様をつけていきます。

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うっすらと水平の線が壁一面にひかれました。

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コーナーの処理、ここは線を引かずに残しスッキリと見せます。

2、3日置いて壁が乾燥すると色も明るくなっていくはず、足場が外れて全体を眺めるのが楽しみです。



2014年3月16日

農と建築

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いよいよ今年も農作業が始まりました。
能登島曲町に越してきて、初めての集落全体での作業。
曲町にある箱名の棚田は中山間地域の農業の継続と景観の維持に対して交付金を交付されており、
そのための作業を毎年数回集落全体で行なっているのです。
棚田は軽トラの大集合、ちなみに僕らが去年から借りている田んぼもこの中にある一枚です。。

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長い草を刈っていく人、次々と枯れ草に火をつけていく人、火が山に広がらないようにコントロールする人、
誰が指示するわけでもなく、皆が分担して作業を行っていきます。
初めての参加は自分が何をしたらよいか、少し戸惑いました。

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風が強いので火は一気に燃え広がるところもありました。
これだけの人数と経験ある人達がいるからこそできる作業です。

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こちらは借りている田んぼ、見事に畦の草が焼き払われています。

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田んぼの中を覗くと去年刈り取った稲から稲穂がでていました。
土地に栄養があるからでしょうか、ここ箱名は谷間で豊富な山水が途切れず流れ込んでいます。
上流の腐葉土から栄養が滲み出て田んぼに注いでいるのかなとも期待します。

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ところで今回から本ブログのタイトルを"農と建築日誌"としてみました。
農的建築もしくは建築的な農業というものがあり得るのではないかと、そんな期待もこめて。
集落全体での農作業が里山の景観を作っていると実感できたこと(そんな風景を作るための作業だと思うと、草刈りひとつにしても外部からの視線を意識するようになりデザイン的視点が必要だと感じます)、
今年からは腰を落ち着けて本格的に農作業にも取り組もうと思ったことなどが重なりました。

ちょうど先日、大分県下郷村の豆岳コーヒーさんから「雲与橋(うんよばし)」というフリーペーパーが届きました。
昨年下郷村を訪れた際、雲与橋を編集している人達と会い、いろいろな話を聞かせてもらったことは少なからず影響を受けたように思います。

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2014年3月 1日

革工房 外壁塗装

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今回の革工房は施主さん一家皆さん職人で手作業を厭わないということで、
塗装に関してはセルフ施工して頂いています。
自分達の工房づくりをやれるところは自分達の手で行なうということと、少なくない施工費の節約にもなっています。

ひと言で塗るだけと言っても実際にはかなりの丁寧さと根気が必要です。
何しろ外壁だけでも塗る面積はかなりのもの、
そしてさらに施主さん達のこだわりによって梁、垂木と外壁の板を別の色で塗り分けることになりました。
これは外注ではかなりのコストアップになってしまうことなので、設計事務所としてもなかなかやろうとは思えないことです。

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この日は旦那さんとそのご両親の三人、既に慣れた手つきで見る見るうちに壁が塗りつぶされていきます。

よくみると、お母さんが手にしている筆の細いこと。
マスキングしたキワを丁寧に塗っていらっしゃいました。

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こちらが塗り終えた側の外壁。
見事に塗り分けがされていて梁、垂木と外壁のコントラストが眩しいです。

足場をとって全体を眺める日が楽しみです。

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